(二)銀行部事業

 

邦語名              東山銀行

伯語名              カーザ、バンカリア、トーザン、リミターダ

本店                 サンパウロ市

支店                 サントス、リンス、マリリア、プレジデンテ・プルデンテ、オウリニヨス、アラサツーバ

 従来ブラジルの邦人銀行としては横浜正金銀行がリオデジャネイロ市にあったのみで邦人集結地帯たるサンパウロには無く従って邦人農作者への金融機関としては我社のコーヒーコムミツサリオが唯一の存在であった。然るに邦人の活動がコーヒー以外の例えば綿花、米、トウモロコシ等一般農作物におよびその経済的内容充実と共に一面その蓄へと安心して預託し利殖を計ってやる必要が生じさらに進んでこの資金を奥地邦人農作者の生産資金として還元してやるため是非共邦人のための邦人銀行が要求せられるに至ったので昭和8年我社は率先して邦人銀行を設立した。ブラジル名ではカーザ、バンカリア、トーザン、リミターダと稱し現在資本金250コントス、当初は本店をサントスに置いていたが昨年サンパウロに移し外にリンス、マリリア、プレジデンテプルデンテ等のコーヒー、綿花の中心地に支店を増設し本年はさらにサンパウロ、パラナ両州境の要衝都市オウリニヨス市に支店を増設し一大飛躍を遂げつつある。

 なお東山銀行はサンパウロにおける日本人経営の銀行として先鞭を附けたものであるが当社の信用と歴史を基とし年と共に邦人の預金増加し現在総額2万コントスを突破し漸次増加しつつある。一面銀行保留りえきの漸増、支払準備金保有の豊富なることはその経営振りの堅実無比なることと相俟って(あいまって)邦人植民者間の信用絶大なるものあり、既述のコーヒーコムミツサリオ部と共に邦人経済発展の中枢的機関となり活躍している。